プロ意識を持とう(2)

私の父は和菓子職人でした。
それは美しくて上品なお茶菓子を作る人でした。

若い頃はヘンクツでいつも怒っていてまともに会話が出来なかった。
(晩年はとても優しかったけどね)

父は仕事中に倒れて
家族が見守る中そのまま亡くなりました。
最後まで働きどおしの方でした。

父は妥協しない人でした。
貧しかったときも
材料やお店にお菓子を飾るお皿にもこだわり
手抜きをせず
ほとんど手作業で
せっせと作っていました

子供の頃から学校の休みになると
お菓子に飾りをつけるのを手伝ったり
友達をうちに呼んでちまきを笹で包んだりしました

そんな調子だったので
仕事は納得のいくまでやること
納得できないことはしないこと
時間がかかっても手抜きはしないこと
そういうものだと思っていました

でも会社はそういう場所ではなく
効率を求められ
会社の意向に従うのが当たり前の世界でした

私が会社に馴染めなかったのは
父の姿をみていたからかもしれません。

父はずっと和菓子のことを考えていました。
ずっと作品を作り続けた方でした。

突然亡くなった兄も
書道が大好きで
ずっと作品を作り続けた人でした

今になって思います
私は根気が無くて何をさせても続けることができなかった
でも20年近く祈り続けて
自分ですることを決めることが出来るようになって

少しはあなたたちに近づくことができたのかなぁと思います。

どうか私がこの先仕事を真摯に続けていくことができるよう
見守っていて下さい。

神愛なる父と兄へ

もちろん母も愛していますよ

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